起立性調節障害と不登校について

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こちょこちょ心理学

起立性調節障害と不登校について

2020/06/08

子どもの心の声を聴いてみよう

絵を描いてもらうのもいいですよ♪

今日、日本教育新聞記事を読み、起立性調節障害と不登校の事を書こうと思いました。

まず、その記事の内容をかいつまんで紹介しますね。

「日本児童心身医学会のガイドラインによると、立ちくらみ、倦怠感、動悸、頭痛などの症状を伴う思春期に好発する自律神経機能不全の1つとして表記されている。小学生の約5%、中学生の約10%がこの障害を抱えていると言われる。不登校の3割から4割はこの起立性調節障害が原因であるとも言われている。」

とありました。

私のルームへのご相談でも、どこも悪くないのに朝起きられなくて学校に行けない、成績も悪くないし、運動も出来るし友達もいるのに、訳が分からない・・と言う事例が多くあります。最近はグズグズしているうちに集団登校に間に合わなくなり、一言嫌味を言われたり、

これが次第に学校に行き辛くなり、昼夜逆転の生活リズムになり、引きこもり状態になるお子さんもおられます。

学校の教職員の方もこの障害の知識を学んでおられ真面目でストレスを抱えやすい子に多い事は周知のようで、児童や保護者との対応に苦心されているとありましたが、ここで問題を感じるのは、記事の最後の方に、子ども達が長時間立っていられないのが起立性調節障害によるものか、他の原因があるのか医師の診断がないと判断できないと書いてあったことです。

医師が起立性調節障害と診断したとしたら、どういう対応をするのか?病気だから仕方がないとするのか?症状の理解をどのように捉えているのか?ストレスとはどんなものか?この点が問題です!

起立性調節障害は心身症(正式な病名ではありません)の1つでもあります。

そこで、心身症について少し書いてみますね。

 

心身症は症状が体に現れるけれど、病原菌によるものや薬品による副作用や化学物質によるアレルギー反応ではなく、その要因が心理的なもの「心の病気」のことを言います。と言う事は、その心理的要因を見つけてそれに対する対策を考えたら治るのか? 簡単に言えばそういう事です。薬は無くても克服する事は可能ですよ♪

 

大人の場合はどういう事があったのか?何か環境の変化や出来事について尋ねると割と思い出しながら話すことが出来ますが、子供たちは「何も無い、分からない」と答えることが多いですよ。何も無ければ脳や体の機能器質障害をのぞいて、このような症状は起きるはずがありません。何かしら要因となるものがあるのです。それも本人がよくわからない心の深部(無意識の領域)・・・皆さんがよく使われるのは潜在意識とか心の深層・・・に貯め置いた何かが要因としてあり、言葉にすることが出来ずに体の不調として表現しているのです。

 

私も3人の子を育てた親として、普通に母親の気持ちは理解できますが、子どもには申し訳ないですが、親心として、子を想う気持ちに偽りはないけれど、自分が子供の心に傷をつけているなんて、まず思わない方が多いと思うのですが、どうでしょうか?

また学校で何か子供にとって不快な出来事があり、心が傷ついたとしたら、それをちゃんと見極めることは本人が言わない限り先生にとってもかなり難しい事ではないかなと思います。

現在仕事として子供たちに関わらせていただいている自分としてはかなりお恥ずかしい話ですが、自分では良い母親のつもりで子育てをして来て、子ども達が成人してからじっくり話し合うと、かなり手厳しい言葉が戻ってきたりします。あの時こうだった、とかああだったとか(笑) それはごめんね!って、その時言ってくれたら・・と思いますが、それも無茶な話かも。

子ども達にはまだ自分の心の状態を言葉で表現する語彙も知恵も乏しく、パワーでは完全に大人に負けます。学校の先生に対しても同じ事です。また、子ども達はお母さんやお父さんの事、とても気を遣ったりしています。本音で話すことはかなり難しい。

よく幼い子供の描く親の絵に角が生えているとか聴きますよね(笑)内の孫は私の絵に必ずおでこのしわを描く・・これは余計な話でした(笑)・・流石に小学生にもなるとそれは駄目と思うようで、描いたのを見たことはありませんが・・角の事ですけど。

ここで、思うに、親や家族を動物に例えて絵を描いて貰うのも子供の心の状態をみるのにヒントが貰えるかもしれません。心理療法に家族画法というのが有りますが、これも家族の中での自分の位置づけや、親子関係家族関係を見立てるヒントを得ることができます。子供達は言葉よりもイメージで表す事には抵抗が少ないように思いますので、この方法はかなり的確に読み取れますよ♪

このような絵画を使う方法でも良いですから、詰問したり叱責したりせずに、学校の先生も保護者の方も、まず子どもの心の声を聴く努力をして欲しいと思います。

何気ない日常の会話、友達同士の会話に傷ついている場合は結構多いですよ。

また、子どもだけではなく関わる大人の方への配慮も必要です。

皆さん、一生懸命関わられているので、私も頭ごなしに「あなたが悪い」と言われたら心理的抵抗感が生まれて素直になれないかもしれません。

何が難しいって子育てほど難しい事は無いと思いますし、人格形成に関わる大仕事な関わり、それが子育てです。

心身症は、その発症要因がストレッサー(ストレスの要因)であり、ストレッサーに対して反応として現れるのがストレスで、そのストレスを症状にして表しているのです。

ストレッサーを見つけて、取り除けるならできるだけ減らすにこ越したことは有りません。

お困りの場合は、ささやかなことでも結構です、是非ご相談ください。

電話:072-690-7104 または 080-3113-3035

Email:office_crossword@kdr.biglobe.ne.jp

(注)留守電の際は必ずお名前をお願い致します。折り返しご連絡させて戴きます。